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物語の真ん中で

互い違いのシューズで走る子は

気にならないほど楽しいらしい


ヒーローになりきって

歩道の上から空を飛ぶ


絵本は心を解き放ち

同じところを何度も開く


気付くと

太陽が月に変わっていた毎日


昼には夜が必要なように

正義には過ちが必要だ


白夜であってはならない
正しさの背中には悪がいる


お風呂の窓から吹いた風は

冷やかなほど気持ちいいんだ


「おとうさん」と呼ぶことも

「おかあさん」と呼ぶことも

嬉しかったあの頃に

僕は僕を置いてきてしまった


人は今しか歩くことが出来ず

見上げた先には未来しかない


つま先は毎日見えているが

かかとを見ることはない


世界は広いが

人は自分の中を歩いている


宇宙は果てしないが

僕らはもっと遠い空からやってきたらしい


ナスカの地上絵の描き方も


一夜で作られた畑のサークルも


そこにマニュアルが開かれてる


科学は正しいという迷信の風なら

僕は風を選ばない


ほんとのことを忘れてしまっただけなんだ


いつか


いつかきっと思い出すけど

 

僕はいま知りたい

 

いま 感じたい

 

物語の真ん中で